特集 入退院をめぐる病院との連携
訪問看護ステーションと病院間で求められる情報とは
柏木 聖代
1
1㈳日本介護協会
pp.186-190
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100635
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はじめに
社会的入院の解消や在院日数の短縮化等に伴い,医療依存度が高いまま退院するケースも増えてきている。医療依存度の高い患者の在宅への移行が増加するにしたがって,問題も複雑化してきており,看護を継続する上で多くの情報を必要とするケースが増えてきている。病院から在宅へと看護を継続するためには,病院と訪問看護ステーション双方での情報の受け渡しを円滑に行なうシステムが必要であるが,情報の受け渡しシステムの整備がなされていない等の理由から有機的な連携が図れないケースも多い。
本稿では,訪問看護ステーション等への情報提供のための手段として使用することの多い看護サマリー(施設によって,入院時記録,退院要約など,さまざまな呼び方がある)に焦点を当て,これまで行なってきた研究成果をもとに,訪問看護の現場で求められている情報が病院ではどれだけ記録に記載されているのかについて報告する。さらに,医療全体における電子カルテ化が活発化する中で,電子保存された情報を施設間で交換するための研究の動向について紹介する。
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