特集 医療政策の新しい潮流
先端医療技術の規制をめぐる政策
村松 朋博
1
1東京大学先端科学技術研究センター科学技術論研究室
pp.31-36
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100541
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに―先端医療技術と社会
遺伝子操作技術の革新などによる生命科学の急速な発展に伴い,現在,医療技術(とりわけ先端医療技術)を,社会の中でどう受けとめ,社会的にどうコントロールするかについての政策の重要性が増している.
先端医療技術には,実際には,当然それぞれの医療技術分野が存在するわけであるが,それぞれの医療技術分野に関する個別の詳細な議論は,既に様々な場で数多く行われている.
そうした動向を踏まえた上で,それに対し,本稿は,医療技術に関する政策の全体像を眺めるとともに,特に「規制」をめぐる政策の日本における現状および課題について,大きな枠組みでの議論を展開し,今後のさらなる議論の広がりに向けて,幾つかの問題提起を行うものである.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.