特集 地域の活性化に病院は貢献するか
地域活性化のための健康・医療政策
三浦 大助
1
1長野県佐久市役所
pp.218-221
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100293
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地域の活力は,まず人口の増加から―人口の増加策は,福祉のまちづくりから
格差社会がやってきた.勝ち組,負け組などという言葉が,全ての分野で広がっている.市町村にとっても例外ではない.政治が自由競走をあおり過ぎたきらいもあると思う.しかし,ことここに至っては市町村としても地域間競走に勝たなければならない.
人口の減少が進む中で,地方自治体の活力を維持するためには,まず,定住人口の確保が待ったなしの課題である.そのための施策としては,以前は企業誘致が地域活性化の大きな原動力であったが,今はそんな景気のよい時代ではない.今,人口の増加策と言われれば,私の18年間の市政担当の経験から,何といっても福祉のまちづくりではないかと思う.事実,長野県の山の中にある私のまちでは,今,人口が増え,合計特殊出生率も僅かではあるが伸びている.全国的な人口減少傾向の中で,珍しい現象である.高齢者サービスの行き届いたまち,子育て支援の行き届いたまちとして人々が集まってくるのである.
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