連載 狙われる病院 暴力・不当要求への対応・3
不当要求行為団体と「割れ窓理論」の実践
樫山 憲法
1
1徳島県警察本部刑事部捜査第二課暴力団対策室
pp.232-234
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100259
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医療機関に対する不当要求行為者
最近の反社会的勢力(暴力団等)の傾向,実態などについて,これまでの2回の連載で報告した.暴力団関係者は,暴力団組員であることを前面に出して各種の不当要求を行えば,「暴対法(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律)」の規制を受けてしまう.したがって,彼らは隠れ蓑として,暴力団関連企業,社会運動標榜ゴロ,政治活動標榜ゴロなどに姿を変えるなど,活動形態を不透明化させながら資金獲得活動を活発化させている.
1.暴力団関連企業
暴力団関連企業とは,もともと暴力団組員などが設立した企業,実質的に経営を支配している企業,暴力団員と親交のある者が経営する企業の総称で,暴力団組織を資金面から支えている.
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