特集 病院にとって「患者の視点」とは
患者向け病院評価情報のねらいと今後の展開―「ベストドクターズ」・「サルーテル」
秋吉 幸和
1
1株式会社法研商品開発課
pp.906-909
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100111
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現代のおびただしい数の医療に関する情報と,また誤った選択をもたらす危険性の中,患者はどのようにして “ベスト” なものを選ぶのか.
筆者が勤務している株式会社法研は,20年ほど前より電話による健康相談を実施している.年間で10万件を超す相談が寄せられているが,そうした相談を伺う中で「良い病院を紹介してもらいたい」といったニーズがあることを感じていた.もちろん,夜間緊急病院や専門外来の案内のような一般的情報の提供は行っていたものの,冒頭で述べた命題とは意味合いが違う.こうした声に応える術を求めていた時,「ベストドクターズ」の提供するサービスを知った.
ベストドクターズ社(Best Doctors, Inc.)は,ハーバード大学医学部所属の医師2名により,病気を患う一般の方々に,通常ではなかなか得られない医療情報を提供することを理念に,1989年に設立された.以来,米国ボストンを拠点に世界30か国において医療情報サービスを提供している.
日本では2003年10月よりサービスを開始したが,株式会社法研は日本コールセンターの運営とサービスを販売代理している.本稿ではベストドクターズの考える患者にとって最も信頼できる情報とは何か,またその評価の視点などについて述べてみる.
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