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特集 物理療法
欧米の物理療法の動向
Physical Modality: Present Trends of Physical Therapy in the West
千田 富義
1
,
中村 隆一
1
Tomiyoshi CHIDA
1
,
Ryuichi NAKAMURA
1
1東北大学医学部附属リハビリテーション医学研究施設
1Institute of Rehabilitation Medicine, School of Medicine, Tohoku University.
pp.564-568
発行日 1988年9月15日
Published Date 1988/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104088
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物理的因子を用いた治療は欧米では長い歴史をもつ.1905年に開かれた第一回国際物理療法学会で物理療法の内容の規定が行われた.物理療法とは薬剤を用いないで慢性疾患の治療を行うもので,水治療,光線治療,運動療法,電気治療,X線治療,マッサージを含むものとされた1).その後X線治療が物理療法から分離されるということはあったが,臨床的には着実に発展してきた.最近では経皮的電気療法などでその効果発現機序や疾患対象についての研究が多く報告されている.
一方,最近欧米では膨張する医療費が問題となって,医療に対する政策・世論に変化がみられてきている.その中で物理療法の役割についても見直しがなされ,それに関する論文もいくつか報告されている.物理療法の技術の変化と同時に,物理療法の適応に関する考えかたにも変化がみられる.このような欧米の物理療法の動向をみておくことは今後の我が国の物理療法を考えるうえで重要なことと思われる.
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