特集 中高年の健康づくり
欧米諸国における中高年の健康づくりの動向
池田 勝
1
Masaru IKEDA
1
1筑波大学体育科学系
pp.233-239
発行日 1982年4月15日
Published Date 1982/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206505
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ここ数年来,"トリム運動"あるいは"みんなのスポーツ""フィットネス運動"といったヨーロッパや北米諸国で展開されている国民健康づくり運動を視察する機会を多くもっているが,各国共,高齢化社会を迎え,さらにまた,国民医療費の高騰という大きな社会問題に対処するために,官民一体となって健康づくり運動に積極的かつ真剣に取り組んでいることが強くうかがえる.
その背景として,機械化,自動化など生活環境,生活様式の変化による健康・体力水準の低下,それに伴う心疾患,糖尿病,腰痛などのいわゆる文明病の急激な増加に対処するためには,食生活の改善や運動の実施,禁煙など健康に対する国民の自覚を促し,健康習慣やライフスタイルに変化を求めるしかないという切実な願いが感じとれるのである.
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