学会印象記
第21回日本作業療法学会印象記―理学療法士の立場から
神戸 晃男
1
1金沢医科大学病院
pp.634
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103868
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第21回日本作業療法学会が,去る6月11日より2日間にわたり,金沢市の石川厚生年金会館で盛大に開催された.思えば3年前,この金沢で,第19回日本理学療法士学会が,開催され間もなくこうした学会がこの北陸の地で行われたことはたいへん喜ばしく,意義深いことであったと思う.北陸はここ最近に至るまで,全国でもリハビリテーション(以下リハビリ)に携わる理学療法士,作業療法士が少なく作業療法という言葉はもちろんのことリハビリという言葉さえもなじみが少なかった.しかし,このように盛大な学会が催されたことで本学会のアピールが金沢周囲の人たちをはじめ北陸一帯に,作業療法というものを再度認識してもらうための絶好の機会であったことはまちがいないと思われる.そして同時に,最近よく耳にする地域リハビリへの啓蒙に大きく役だったに相違ない.
さて,本学会は田川義勝学会長の下で『暖かな医療に応えるために』というテーマで特別講演2題,シンポジウム,一般演題の発表が企画され,演題数は過去最多の167題であった.その中で今回のテーマにもっともふさわしく印象的だったのは「医の心を求め実践する会」の会長である早川一光氏による特別講演であった.何ともユニークで日本理学療法士学会では,ほとんどお目にかかれないくだけたお話であったがたいへん貴重な内容であり真に迫るものがあった.
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