雑誌レビュー
“Physical Therapy”(1985年版)まとめ
加藤 祝也
1
,
荒川 智江
1
,
巻島 宏
1
1獨協医科大学病院
pp.547-550
発行日 1986年8月15日
Published Date 1986/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103616
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はじめに
Physical Therapyは雑誌のスタイルを大幅に変更して1985年で2年目であり,65巻をかぞえる.今年度の12月号までの掲載論文は総数118編であり,その発表論文はすべての理学療法分野に及んでいると言えよう.そのなかには本邦ではまだPTが未経験の分野まで取り組んでいるものもみられるが,本邦での研究報告をみてもほぼ遜色はなくなっているものと思われる.その掲載内容は研究,実践,教育,管理等の4部門から構成され年末号には全掲載論文と著者の索引がありその判りやすい分類のおかげで全体の把握・文献の検索が容易となっている.全般的に研究でも大がかりな機械器具類を用いた論文よりむしろ臨床で比較的容易に応用できるものが多く見うけられ,高価な機器類を用いた研究指向を反省し見習う点であると感じる.しかも,研究データ分析にもしっかりとした統計学的手法がとられており,研究方法の確立をうかがい知ることが出来る.
管理部門別では継続教育案内,コンピューター講座,読者からの意見・感想欄,文献抄録,本の紹介,製品紹介が含まれている.コンピューター講座は当世のパソコン多重活用の反映であろうし今後も更に多くの臨床分野での活用や各自のアイディアを活かした報告等が期待されよう.また,読者からの意見・感想欄opinions and commentsは発表論文に対する批評や参考資料が掲載されており誌上討論が展開されている.
さて,これらの内容全般についてまとめることは筆者らの能力では及ばぬところであり,興味をひかれた論文と特集号について紹介しまとめさせて頂きたい.
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