特集 障害児教育
<随想>
作業療法士のW氏との出会い
村上 耕治
1
1大野岱吉野学園
pp.715
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103184
- 有料閲覧
- 文献概要
作業療法士であるW氏との出会いは4年前のことである.Kリハ学院教官であるW氏は我々に全く別の接近法を紹介下さったのである.振り返るとその頃私は障害児教育で自分が納得のいく方法を捜していた時期でもあった.当時私はドーマン・デラカート法を研修中であり,小さいながらも治療訓練室を持って試行錯誤を繰り返していた.W氏との最初の試みはオペラント技法によるトイレットトレーニング合宿であったが,この研修を終えてみてはじめて我々に満足のいく研修として印象深かった訳である.それは子どもを目前にしてトレーナーとしてのスーパーバイズを受けたことであり,何よりも子ども中心であったということである.私はこのスーパーバイズが以後非常に魅力的で我々の意欲を湧き立たせる一つの原因となっていたと今では思っている.
更にW氏は感覚統合療法の研修会を伝えてきたのである.私はますます意欲をかき立てられ研修会に引かれていったものであった.以後それから2年間というもの,私は夢中でこの理論を学び,実践に入るための準備をはじめたのである.J. エアーズクリニック訪問の事,感覚統合障害研究会主催のA~Dコースを受講した事,更に治療訓練具の製作など…….
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.