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編集後記
奈良 勲
pp.289
発行日 1984年4月15日
Published Date 1984/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103082
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今年の冬は例年になく厳しく,小さな日本列島は度々寒波におおわれた.この編集後記を書いている3月中旬になっても,雪国の家の屋根上には雪が残り,春の訪れる気配を感じさせない.
今月号の特集は,教育に関連した「理学療法・作業療法カリキュラムの検討」である.両分野の教育機関の数が急増したことで,量的ニーズに応えられるようになったのはよいとしても,質的変革は沈滞したままのように思える.しかし,質を高めるという仕事はなにごとにおいても極めて困難なことであり,長期に及ぶ努力を必要とするのが常である.教育の質的改善の一環として,カリキュラムの在り方は重要な問題となる.PT,OTに関した情報源が増え,より高度な技能が求められている時代に,3年間という短い年月でセラピストとしての基盤をつくり上げることは果して可能なことであろうか.
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