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編集後記
荻島 秀男
pp.140
発行日 1984年2月15日
Published Date 1984/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103045
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元来医療は我々人間を病(やまい)の苦しみから開放するために存在したはずであるが,近代医学の発展の中でとかく人間は,生物学的対象としてとらえられ,救命という考えがあまりにも強調されすぎて医学教育も軌道修正が必要になって来ているようである.
早期発見による治癒率も向上し,治療法も進歩したとはいえ癌患者の中には不幸な転帰をたどる方がまだまだ多い時代に我々は生きている.そのような患者に“Cure”は不可能であっても“Care”は出来るはずであり,いわゆる生きることの質(quality of life)へのアプローチになるとこれはリハビリテーション医療の本質そのものである.
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