プラクティカル・メモ
ヒンジ付サブオルソレン装具の使用経験
直島 茂友
1
,
須田 昭男
1
,
渡辺 好博
1
,
安達 武雄
2
1山形大学医学部附属病院
2植松義肢製作所
pp.133-134
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102802
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1.はじめに
最近,ポリエステル,サブオルソレンなどの高分子合成化学の発達に伴い,義肢装具の分野にも広く応用されてきた.これらの合成樹脂は,従来の装具材料に比べ,軽量で固定,支持,適合,外観,耐久性などにも優れており,将来かなりの領域に亘り金属にとって代わるものと思われる.
従来の装具使用について,患者からの苦情として,面接調査の結果,表1のように,膝装具においては,①ずり落ちる33%,②装着が困難29%,③かさばる21%,その他の下肢装具では,①装着が困難41%,②重い28%,③外観がよくない12%と続いた.当院ではこれらの問題を解決するために,ヒンジ金具付サブオルソレン装具を考案し,長下肢装具,免荷装具,膝装具,肘装具,前腕装具,体幹装具,服装具など,ほとんどの装具にこのヒンジ付装具を採用している.昭和54年から現在まで使用経験を重ねてきたので紹介する.
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