あんてな
在宅重症心身障害児訪問看護事業
寺山 久美子
1
1東京都心身障害者福祉センター
pp.418
発行日 1982年6月15日
Published Date 1982/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102654
- 有料閲覧
- 文献概要
重症心身障害児(以下重症児と略す)は,わが国独特の概念であるという.勿論どこの国でも重い身体障害と重い精神薄弱を合併重複した,わが国でいうところの「重症児」は存在する.が法律によって重症児を定義し,そのための施設を設けているところはわが国だけであるという.昭和36年,最初の重症児施設島田療育園が東京都下に建設されて以来,わが国の重症児対策は施設収容主義の処遇を行ってきた.現在,重症児施設は国公民間立あわせて128ヵ所あり,少なくとも12,000人の障害児(者)が入所している.
しかるに,最近の社会環境条件の変化にともない,重症児を在宅のまま養育したいと希望する両親が増加してきた.また施設入所重症児のケアもよくなり平均寿命は確実に延びている.したがって施設入所待機者の方の数も増加の傾向にある.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.