プラクティカル・メモ
膝関節保護装具の紹介
千代 和寿
1
,
千代 厚子
1
,
吉尾 雅春
1
,
奈良 勲
2
1有馬温泉病院
2金沢大学医療技術短期大学部
pp.354
発行日 1979年5月15日
Published Date 1979/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101914
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当院における入院患者の大半は脳卒中片麻痺患者である.周知の通り,片麻痺患者は,高齡者に多くみられ,それに附随して,諸々の退行性変性疾患を合併しやすい.その中で膝は退行性変化を生じ易く,痛みの好発部位でもある.我々は片麻痺患者のPTプログラムの一環として,運動発達段階的アプローチおよび,神経生理学的アプローチを用いているが,その中の1つとして,マット上で膝立位の治療を行っている.しかし患者が膝に痛みを訴えるとか,もしくは痛みが生じてくる事が予想されるケースには,本格的なPTプログラムを遂行する事が出来ない.そこで今回我々は特に:
1)マットにおける膝立位治療によって痛みを生じさせない事
2)仮に軽度の痛みが有っても膝を保護する事により膝立位でプログラムが遂行出来る事
などを目的とした装具を工夫したので,これを紹介したい(図1,2).
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