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本の紹介/「病者のこころの動き」―都留春夫著/「だれにもできる手作りの陶芸入門」―村木朝司著
福屋 靖子
,
大橋 博
1
1三重県立高茶屋病院
pp.1168
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101391
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本書は,教育者であり,また看護教育にもたずさわっておられる著者が,実際に自分で体験したことを基礎として,病者のこころの動きを,克明にとらえ,分析したものであり,病者に接する者に必要な心がまえを,厳しく究明している.
内容は,Ⅰ.病気との出会い,Ⅱ.病者をめぐる環境と人々,Ⅲ.病者のこころへの接近,の3項からなっており,Ⅰ項では,著者の病者としての体験が記されている.Ⅱ項では,患者,病者,健康者,病院について,著者の体験の分折をはさみながら説明し,考えが述べられており,そして,医療関係の専門家が,患者のためにするすべての行為も,患者自身のいのちのいとなみを力づけ,支え,手助けになるだけであるということと,そしてその援助行為は,適時に,適切に,適度になされなければならない,ということを強調している.
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