プラクティカル・メモ
中枢性疾患における初期段階臥床時の足関節底屈内反防止のための矯正板の工夫考案
井口 恭一
1
1甲州中央温泉病院
pp.135-136
発行日 1974年2月15日
Published Date 1974/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100783
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中枢性疾患において下肢に麻痺がある場合,初期段階における足関節底屈,内反を防止する事は回復に向うにつれて,非常に重要なポイントになることが多いし,又下肢上肢共に機能的肢位をとらす事も重要である.少くとも立位,歩行時にその機能を制限してしまう因子になることはしばしばであるにもかかわらずこれらの事が十分に看護時に留意されていない事が多い.中枢性麻痺が回復につれて痙性を生じ,随意運動の初発としての原始的パターンの出現など治癒回復にいたるまでに諸々の段階を経るが,時々これらの諸因子が治癒回復を困難にする様な時もあるし,拘縮など合併症を併発しやすい状態になる事は衆知である.我々は治癒回復を助長するため,発病後の急性期段階から,回復を妨たげる素因子を出現させないという事に留意する必要があると考える.
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