今日の精神科作業療法
対談/精神科作業療法について―経験から行動科学へ
台 弘
1
,
小林 夏子
2
1東京大学医学部精神科
2都立松沢病院
pp.539-544
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100670
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
小林 先生が松沢病院に勤務された当時の精神医療の動きはどうだったでしょうか.また作業療法と関わったのはいつごろからですか.
台 私どもが学生のころや精神科の医者になりたてのころには,作業療法ということは言葉でしか知らなくて実際の内容は教育の中にありませんでした.作業療法に私が接するようになったのは現実に患者さんを受け持ってからです.当時の患者さんの状況は非常に悲惨でしたから,そういう状態をなんとかして普通の人間らしい生活に近づけたいというようなごく素朴なことから作業療法に参加するようになってきたわけですね.
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.