Japanese
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今日の精神科作業療法
分裂病者に対するOccupational TherapyとWork Therapyについて
Occupational therapy and work therapy to the schizophrenic patients
松隈 仁
1
Hitoshi MATSUKUMA
1
1国立肥前療養所
pp.432-436
発行日 1973年6月15日
Published Date 1973/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100644
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Ⅰ.はじめに
精神科作業療法は,今日でもなお,実践のなかにも種々の方法がとられており,その奏効機転も明確でないといえる1).このことを治療の実践のなかから,少しでも明らかにしようと試みてきた.
国立肥前療養所における作業療法もいくつかの方法で行なわれており,従来から組織的に行なわれてきた開放病棟適応の患者を対象とした集団作業療法,その対象から残った慢性分裂病者を主体とした病棟での作業療法や,OTが主として受持つ個人的作業療法の方法など,それぞれ異なった治療的接近が試みられ,作業療法のあり方が検討されている.前者は,どちらかといえば一定時間,規則的に生産的作業に従事するといったWork Therapyとして,後者の手工芸的活動を主とした個人的作業療法をOccupational Therapyに区別して2),体験のなかから検討を進めてみたいと思う.
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