Japanese
English
研究と報告
精神科作業療法における治療的要因の展開
Development of therapeutic factors in psychiatric occupational therapy
広沢 美佐子
1
,
池松 洋子
1
,
一徳 幸子
1
Misako HIROSAWA
1
1福間病院
pp.203-207
発行日 1973年3月15日
Published Date 1973/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100593
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はじめに
私たちは,過去3年間(昭和44年4月~47年4月)5人のOTR(退職者も含む.常時3-4人)で139名の患者を対象にOTを行なってきた.この臨床経験をもとにして厚生省医療研究助成金による班研究‘精神科作業療法の総合的研究’に参加し,作業療法の治療的要因を検討してみた.そのなかでOTの働きかけ方として支持的色彩の強いもの(支持療法),問題となっている態度や行動を修正しようとするもの(対症療法),さらには洞察を求めるもの(洞察療法)の3つの型(Dundon H.D. の分類を参考)に分けて考えてみた結果,治療者―患者関係の重要性を述べた.
今回はそうした治療関係のなかでの,治療的かかわりあいの発展の仕方に焦点を合わせて考えてみたい.そのために治療的要因として①療法士,②活動,③集団の3つを取り上げて,これらの要因が,かかわりあいの発展にどのような役割を果たしているか検討してみたい.
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