とびら
Joeと針
大井 淑雄
1
1自治医科大整形外科
pp.77-78
発行日 1973年2月15日
Published Date 1973/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100565
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Joseph Brudnyがやって来た,何の変哲もないアメリカ市民,アメリカ医師,専攻はリハビリテーション医学,そして現在New York University Medical Centerのassistant professorという中産階級の代表者である.Assistant professorというのは助教授という日本の感覚でなく講師か講座助手に相当するもので専門医になったものが1-2年で就く地位である.
私は今朝ホテルニューオータニで彼が心細げにロビーから玄関口を見つめていたところへ会いに行ったわけである.彼は私より10歳位年長だったが私がRusk のInstituteでchief residentをやっていた時residentとして一緒に仕事をし勉強したgood fellowだった.なかなか頭は鋭い男で我々の主任教授だったEdward Lowmanなどに難解な質問や議論を吹きかけていたものだ.性質もいたって良く,彼の車でよく私のアパートまで送ってくれたし私の妻も彼の妻を知っていた.ユダヤ系アメリカ人によく見られるガリ勉とかがめつさというものは全く見られず南米パラグアイから来たEdward Rodriguez共々私が気に入った男の一人であった.
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