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講座
子どもの発達(3)―知的機能の発達
Child Development (Part 3)
上田 礼子
1
Ueda Reiko
1
1東大保健学科
pp.40-44
発行日 1969年6月9日
Published Date 1969/6/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100221
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はじめに
発達過程にある子どもの精神構造が,おとなのそれとは非常に異なるものであることについては,これまでも指摘してきた.幼い子どもたちは,きわめて自己中心的で客観性に乏しい行動をとり,物事の判断にあたって具体性に強く抽象性に乏しく,また,事物に対して表情的知覚をするなどいろいろな心理的特徴をもっている.これらのことは,かれらの知的機能の未分化・未発達にも関係していることである.
今回は,年齢とともに子どもはどのように物を認識するようになるか,すなわち,どのようにわれわれの周囲の世界を了解し,これに対処していくようになるかという精神的な働きの面について話をすすめたい.
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