隣接領域から
スピーチ セラピイの理解のために
神山 五郎
1
,
長沢 泰子
2
,
佐野 洋子
3
1国立聴力言語障害センター言語
2東京大学医学部保健学科
3伊豆韮山温泉病院言語治療室
pp.51-55
発行日 1967年11月9日
Published Date 1967/11/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100063
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はじめに
PT,OT,STという表現がある。STとは,スピーチセラピストの略字なのであろう。そこまでは正しい。だが,STとは言語治療士(師)のことであるといえるのか?これは難しい問題である。法規によって定められた言語治療士(師)という職種は,日本にはまだない。例外的にあるのは,厚生省・国立聴力言語障害センター言語課に勤務する10名に満たない厚生技官だけであろう。それらの人々は,人事院の施行する国家公務員上級職(甲)の試験に合格して,厚生大臣より「言語治療師を命ずる」という辞令をもらっている。しかし,これとても身分法によったものではない。
スピーチセラピイ,スピーチパソロジイ(Speech Pathology言語病理学),スピーチリハビリテーションにたずさわる専門職の身分が,このように未確定であることを念頭において,以下を読んでいただきたい。
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