目でみる耳鼻咽喉科
鼻副鼻腔真菌症—症例と局所治療薬
村井 信之
1
,
古内 一郎
1
,
木谷 孔保
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.4-5
発行日 1985年1月20日
Published Date 1985/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209896
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鼻副鼻腔真菌症は,そのほとんどが浅在性真菌症で抗真菌剤の全身投与を必要とするものは少なく,手技術と抗真菌剤などの局所療法によって治癒する例が多い。
また本症の起因菌ではAspergillusの検出率が最も高い。しかし術中に菌塊と思われるものが摘出されても,実際には培養陰性であり病理組織学的に菌種を推定することになる。著者らはサブロー寒天培地にアミノグリコシド系とペニシリン系抗生物質を加え,25℃で培養を行ったところ,比較的良好に真菌が発育し分離同定することができた。今回分離同定された株はAspergillus niger3株とAspergillus flavus 1株であった。
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