Japanese
English
原著
唾液腺腫瘍—愛知医科大学における統計的観察
Statistical Analysis of Salivary Gland Tumors
森川 美子
1
,
杉山 貴志子
1
,
江夏 努
1
,
犬塚 一男
1
,
山田 一美
1
,
野村 隆彦
1
,
稲福 繁
1
,
石神 寛通
1
,
瀧本 勲
1
Yoshiko Morikawa
1
1愛知医科大学耳鼻咽喉科
1Department of Otolaryngology, Aichi Medical University
pp.473-480
発行日 1983年6月20日
Published Date 1983/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209626
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
唾液腺腫瘍には,耳下腺,顎下腺,舌下腺の大唾液腺から発生する腫瘍と,口唇腺,頬腺,臼歯腺,口蓋腺,舌腺の小唾液腺から発生する腫瘍がある。日常臨床で唾液腺腫瘍に遭遇することは決して稀ではない。しかし,当腫瘍については検討すべき問題が多数残されている。その理由として,①唾液腺腫瘍は病理組織学的に多彩であること,②治療に際し,特に耳下腺腫瘍では顔面神経が腺の深葉,浅葉間を貫通しているという解剖学的関係から手術時に顔面神経を損傷する可能性があること,③美容外科的要素をもった手術であること,などがあげられる。
今回我々は過去5年間に当教室で扱った唾液腺腫瘍について,文献的考察を加え報告する。
During the last 5 years (1977-1981), the authors treated 17 cases with salivary gland tumors, including 15 benign tumors (8 pleomorphic adenomas, 2 monomorphic adenomas, 2 cysts, 1 Warthin's tumor, and 1 eosinophilic granuloma etc.) and 2 malignant tumors. Three cases of them (adenocarcinoma, rhabdomyosarcoma suspected, and eosinophilic granuloma) were reported in detail.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.