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Dr. Tanzerに小耳症形成手術を学んで
広瀬 毅
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1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.149-152
発行日 1972年2月20日
Published Date 1972/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207752
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私は昭和44年12月から45年4月まで約5カ月間,Dartmouth medical college,Hitchcock Clinic(Hanover, New Hampshire, U. S. A.)のDr. Radford C. Tanzerのお世話になり,主として形成外科,頭頸部外科の実際を見学する機会を得た。Dr. Tanzerは同大学のPlastic Surgeryのclinical professorで,microtiaのreconstructive surgeryを確立した人として高名で,現在彼の方法,またはその変法で小耳症の手術を行なう専門家が多いのはご承知の如くである。日本からも小耳症手術に関心を有する何人かの方がDr. Tanzerを訪問され,またDr. Tanzerご自身も1963年に高橋良教授の招きで来日され,日本形成外科学会で特別講演され,この方面の進歩に寄与せられた。
60歳なかばの年配であるが,現在なお営々としてその術式の改良に努力しておられ,その研究の息の長さ,その手術の丁寧さ,慎重さ,鮮やかさ,さらに出来上りの見事さに強い感銘を受けた。
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