薬剤
鼻疾患におけるベータメサゾン液のネブライザー使用経験について
種村 恭夫
1
,
藤井 尚子
1
1社会保険中京病院耳鼻咽喉科
pp.415-421
発行日 1968年5月20日
Published Date 1968/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203957
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Ⅰ.緒言
慢性副鼻腔疾患を主体とする鼻疾患群に対する治療として従来の局所処置呼術方法に加えて,近年,抗生物質,酵素製剤,副腎皮質ホルモン剤の使用が付加されてきた。これらの薬剤の効果に対する評価については個々の臨床医間に相当のばらつきのあるのは否定し得ないが,少なくともすべての症例を手術方法によつてのみ解決せんとする行き方には,今後,多少の修正を加えざるを得ないであろう。
とくに副腎皮質ホルモン療法は最近の副鼻腔炎におけるアレルギー素因の増加に鑑み,適応症例の増加傾向を示すものと考えられる。事実,われわれが使用せる実験成績においても,当初予想せる以上の成績を得た。
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