特集 耳鼻咽喉科におけるショック様症状とその対策
経験例
ショック様状況についての経験例・6
山本 馨
1
,
中井 義明
1
1大阪市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.1087-1089
発行日 1963年12月20日
Published Date 1963/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203170
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緒言
主として手術の際,あるいは術前の麻酔薬投与中,特別に原因と考がえられる事なく,突然痙攣を起し,意識不明となり,呼吸停止,さらに重症な例では心臓停止し,短時間の内に死亡する事がある。これらを一般にショツクといわれているが,ショツクによる死亡例は,耳鼻咽喉領域において多く,中でも扁摘時局麻による急性死は産婦人科の子宮内掻爬のための局麻によるものと共に最も多い。
これらショツク症状に遭遇した場合,直ちに適切な対策を講ずる事が出来る様に平素よりその理論を理解し,対応処置に習熟しておく事は重要である。
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