特集 耳鼻咽喉科におけるショック様症状とその対策
経験例
ショック様状況についての経験例・5—皮内テストにより再現確認されたストマイネブライザーによるアナフイラキシー・ショックの1例
佐藤 育蔵
1
,
丹羽 一成
1
1信州大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.1084-1087
発行日 1963年12月20日
Published Date 1963/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203169
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緒言
抗生物質の注射によるアナフイラキシー・シヨックの中でストレプトマイシン(以下SM)はペニシリンの比ではないが,文献をひもどくと決して少なくはないものである。一方SMを使用したネブライザーはわれわれ耳鼻咽喉科医が日常治療に繁用しているものであるが,われわれは最近このSMネブライザーによりシヨック様症状を呈した症例に遭遇し,この患者に後日皮内テストを行い,明かにSMによる過敏反応であることを確認し,かつその際シヨック様症状の経過を詳細に観察し得たので,あわせてここに報告し諸賢の御批判を仰ぐ次第である。
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