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喉頭ノイリノームの1例
土佐 林豊成
1
,
渡邊 俊
1
1篠田病院耳鼻咽喉科
pp.262-263
発行日 1948年12月1日
Published Date 1948/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200111
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- 文献概要
素とノイリノームは小腦橋隅角(Kleinhisnbrückenwinkel)附近に時として生ずる良性腫瘍にして,ステルンベルグの研究に始まりベロカイの檢索により眞性神經腫並にレツクリングハウゼンの稱へたる神經纎維腫とは全く相異なる組織構造を有することを認め,ノイリノームなる1腫瘍群を提唱するに始まる.
本腫瘍は中樞神經系に好發部位を有するとされたるも,研究の進むに從ひ,末梢部にも同樣のもの認めらるるに至り,その文献も多數に達し,聽神經より出るノイリノームは多數報告され,Dandyは200例以上の手術例を發表し居るも,之等は殆んど外科的方面に限られ,吾々耳鼻咽喉科領域に於ける報告は甚だ少く,自分の渉獵せる文献にては,喉頭のノイリノームは1例も見出すを得ざりき.
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