Japanese
English
パネルディスカッション
前立腺癌の治療その2
TREATMENT OF PROSTATIC CANCER:A PANEL DISCUSSION (Part 2)
原田 彰
1
,
井上 武夫
1
,
加藤 篤二
2
,
百瀬 剛一
3
,
近藤 厚
4
,
西村 隆一
1
,
大堀 勉
5
,
熊本 悦明
6
,
久保 隆
7
Akira HARADA
1
,
Takeo INOUE
1
,
Tokuji KATO
2
,
Goichi MOMOSE
3
,
Atsushi KONDO
4
,
Ryuichi NISHIMURA
1
,
Tsutomu OBORI
5
,
Yoshiaki KUMAMOTO
6
,
Takashi KUBO
7
1横浜市立大学
2広島大学
3千葉大学
4長崎大学
5岩手医科大学
6東京大学
7東北大学
1Department of Urology, School of Medicine Yokohama City University.
pp.9-18
発行日 1966年1月1日
Published Date 1966/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204261
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VIII.放射線療法について
司会者 おふたりの講師から前立腺癌は潜在性の出血性傾向を包蔵していることが強調されました。我々は手術操作を加える時に常にその対策を考えておくべきですね。次に放射線療法にうつります。Flocks等は517例の手術不能患者にradioisotopic colloidの局所注射を行い,このinterstitial irradiationは前立腺癌の治療に有能なる武器を加えるものであると結論しております。第50回記念総会のシンポジュームで川井教授から御報告がありましたが,本日は近藤教授の御経験を承りましよう。
近藤 9例に対してCrP32O4を経会陰的に前立腺内に注入した。第20表の如く6例に酸フォスファターゼ値の上昇があり,かなり進行した症例ばかりであつた。治療効果は前立腺腫瘍の縮小による排尿障害の改善が著明で,残尿の減少,自覚症状の改善が見られた。全例にホルモン療法を併用しているが,遠隔成績は骨転移のあつた2例は6ヵ月以内に死亡しているが,3年生存5例,5年生存2例であり進行した症例としては相当な効果があつたものと考える。
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