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特集 泌尿器腫瘍
綜説
尿路性器腫瘍の放射線治療について
RADIATION TREATMENT OF GENITOURINARY TUMORS
川井 博
1
Hiroshi KAWAI
1
1日本医科大学泌尿器科
1Department of Urology, Nihon Medical College
pp.1285-1288
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203964
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I.まえがき
尿路・性器腫瘍は近時その診断技術の進歩と共に患者数も遂年増加の一途を辿つており又その治療に関しては外科的治療の進歩は勿論のこと放射線治療装置の改善或は放射性同位元素ホルモン剤・制癌剤等の目ざましい台頭で治療面も極めて複雑になり,泌尿器外科的立場から治療を考慮すると同時に他科領域の知識を取入れて初めて尿路・性器腫瘍性疾患の治療コントロールが完全に行われることは申迄もないことであります。私が茲に尿路・性器腫瘍の放射線治療を取上げましたのは,之等腫瘍は極めて早期に血行性・淋巴行性の転移巣を形成する場合が多く,泌尿器科的手術後に放射線治療を考慮せねばならぬ事が非常に多いことは御承知の通りであつて,殊に睾丸悪性腫瘍は凡ゆる年齢層に発生し且レ線感受性の異る色々な細胞型の腫瘍を見る関係から放射線治療は特に大事なので紙面の都合で睾丸腫瘍についてMil—ton Friedmanの論文を参考に述べて見たいと思います。
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