Japanese
English
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睾丸回転症の1例
TORSION OF THE SPERMATIC CORD : REPORT OF A CASE
入沢 俊氏
1
,
白井 将文
1
,
那須 鈆三郎
1
Shunshi IRISAWA
1
,
Masafumi SHIRAI
1
,
Shozaburo NASU
1
1東北大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, School of Medicine Tohoku University
pp.1241-1244
発行日 1964年12月1日
Published Date 1964/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203954
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I.緒 言
睾丸回転症とは先天性の精索或いは睾丸導帯の異常により,睾丸がその縦軸又は横軸を中心として回転し,睾丸の血行障害により壊死又は梗塞を来す疾患である。1840年Delasiaune1)が始めて本症について報告して以来,欧米にては比較的多くの報告がなされており,本邦に於いても明治42年山村2)の報告以来漸次その症例も増加し,現在迄約120例の報告がなされている。なお本症は以前は精索捻転症として知られていたが,精索の捻転のみでなく,副睾丸部或いは副睾丸,睾丸連結部に限局した部位にも起ることが明らかとなり,現在では睾丸回転症と呼ばれている。
私達は最近本症の1例を経験したので,本邦に於ける本症の統計的観察を行ない,併せて文献的考察を加えて報告する。
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