Japanese
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泌尿器科図譜・179
奇形性膀胱臍尿瘻の1例
A CASE OF CONGENITAL VESICO-UMBILICAL URINARY FISTULA
海野 良二
1
,
岡山 誠一
1
,
牧野 孝三
1
,
川上 隆
1
Ryoji UNNO
1
,
Seiichi OKAYAMA
1
,
Kohzo MAKINO
1
,
Takashi KAWAKAMI
1
1川崎市立病院泌尿器科
1Department of Urology, Kawasaki City Hospital
pp.782
発行日 1964年8月1日
Published Date 1964/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203852
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症 例 黒 ○則○ 6ヵ月 男子生来臍部に小鶏卵大の赤色肉芽腫様の腫瘤(第1図)が突出し,その中央に陥没が認められ、啼泣するとその部から尿らしき液体の流出が認められた。尿道からネラトン5号を容易に挿入可能でメチレンブラウ約10cc注入すると,腫瘍の中央部より青流出が認められる。さらにネラトンを挿入すると,腫瘍中央部に,その先端が認められた。なお血液検査では異常を認めなかつた。
膀胱撮影 膀胱像は西洋梨状を呈し,その頂部から臍部に向う幅広い陰影像を認める(第2図)以上により奇形性膀胱膀尿瘻の診断のもとに昭和38年6月26日膀胱頂部切除術を行なつた。切除標本は第3図の如くである。術後経過良好で10日目にネラトンを抜去した。
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