Japanese
English
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Betamethasoneによる難治性脱毛症の治療経験
THERAPEUTIC EXPERIENCE OF ORAL BETAMETHASONE IN INTRACTABLE ALOPECIA
田辺 与市
1
Yoichi TANABE
1
1京都市中央市民病院皮膚泌尿器科
1Department of Dermato-Urology. Kyoto Municipal Civil Hospital
pp.925-930
発行日 1963年10月1日
Published Date 1963/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203611
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I.緒言
円形脱毛症の本態については今日なお種種の説があつて不明確の域を脱していないが,その治療法については現在のところ種種施行されているものの中では局所或いは内服のいずれにしても副腎皮質ホルモン剤が最も優れている事は竹内ら1)の報告の通りである。特に悪性あるいは重症の場合にはこの観が深い。1952年にDillaha & Rothman2)が始めて円形脱毛症にCortisoneを投与して以来,その後の種種の副腎皮質ホルモン剤がこれに試みられて今日に至つているが,中でも最近ではHydrocortisone3),Triamcinolone4)5)6)7),Dexamethasone8)が多く使用されている様である。
筆者は最近新しく出現した合成副腎皮質ホルモン剤であるBetamethasone(リンデロン:塩野義)を,主として重症あるいは悪性の脱毛症に使用して興味ある知見を得たのでここに報告する。
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