Japanese
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皮膚科図譜・155
局所性皮膚石灰沈着症
CALCINOSIS LOCALIS
中村 立一
1
Ryuichi NAKAMURA
1
1神戸医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kobe Medical College
pp.724
発行日 1963年8月1日
Published Date 1963/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203564
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患者 23歳,未婚女子 現病歴 7〜8年前左上眼瞼を竹で突いた記憶があり,その後,当該部に掻痒性の小丘疹が生じ,漸次萎縮性の淡紅色斑となり.2〜3年前よりその部が隆起し,表面黄白色を呈するようになった。 現症 左上眼瞼やや内眼眦寄りに長さ15mm幅4 mm皮膚面より扁平に軽度隆起した帯状の小結節。色調は黄白色,表面ざらざらして押麦様触感を呈す(第1図)。
組織所見 真皮上〜中層では,大小様々に顆粒状,深層では大きな無構造塊を認め,それぞれエオジンで濃染(第2図),Van Kossa染色で黒褐を呈する(第3図)。カルシウム沈着の周辺部に炎症細胞の浸潤,結合織線維は圧排,一部変性消失。 レ線所見 病巣部に一致して鮮明な石灰沈着像。
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