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慢性尿路感染症者におけるフラダンチン腸溶錠の効果について
EFFECT OF FRADANTIN ON CHRONIC URINARYTRACT INFECTION
鶴見 和弘
1
,
中山 創生
1
,
押木 貞雄
1
,
横溝 圭治
1
,
福地 貞弘
1
Kazuhiro TSURUMI
1
,
Hajime NAKAYAMA
1
,
Sadao OSHIKI
1
,
Keiji YOKOMIZO
1
,
Sadahiro FUKUCHI
1
1信州大学医学部泌尿器科
1Department of Urology, Faculty of Medicine, Shinshu Uniuessity
pp.611-617
発行日 1963年6月1日
Published Date 1963/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203542
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I.はじめに
慢性尿路感染疾患の尿中感染菌除去は非常に厄介なものである。種々の治療にも拘わらず菌が尿中に存在するのは現在使用されている各種抗生物質に対し,菌の感受性が低下している場合に多い。抗生物質を種々に用いてみた揚句,大部分のものに耐性の菌が残つてしまう結果と考えられる。その対策として,新しい型の尿路消毒剤の出現が望まれるのは当然であろう。
1944年Dodd,Stillman1)がFura 5-nitro誘導体に制菌作用の著明なことを認めて以来,この系統の化合物の抗菌性は375種以上もの合成品について詳細に検討をすすめられてきた。この中で6-Furadanfineは副作用少なく卓越した尿路感染症への治療効果をもつこれがすでに多くの報告によつて明らかにされている2)〜30)。われわれもニトロフラントイン製剤フラダンチン腸溶錠をその一つとして取上げてみたので以下にその成績を報告する。
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