薬の臨床
尿路感染症に対するNF (フラダンチンC)の使用成績
木村 好秀
1
Yoshihide Kimura
1
1市立岡谷病院産婦人科
pp.773-778
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204465
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はじめに
本来,他科領域の疾患でありながら,日常の臨床上われわれの領域でもしばしば遭遇する疾患がいくつかある。そのなかでも尿路感染症はその代表的なものの1つであり,膀胱炎や腎盂炎は女性性器の解剖,生理学上の特徴からも当然であるともいえる。これらの疾患は外来的な疾患としてのみならず,産褥期や産婦人科的手術の術後合併症としてもきわめて重要なものである。
尿路感染症の治療はサルファ剤をはじめ各種抗生物質の登場により画期的な成果をおさめている。しかし近年これらの薬剤にも耐性獲得のため無効例がふえたり,肝・腎臓などの障害も問題となつている。
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