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スポロトリコーシス—山陽地方における2症例の追加
SPOROTRICHOSIS:AN ADDITIONAL REPORT OF TWO CASES IN SANYO DISTRICT
三浦 国輝
1
,
三好 信
1
Kuniteru MIURA
1
,
Makoto MIYOSHI
1
1岡山大学医学部皮膚科
1Dept. of Dermatology, Okayama University Medical School
pp.537-543
発行日 1963年6月1日
Published Date 1963/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203527
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I.緒言
スポロトリコーシスはSporotrichum Schen-ckiiによる真菌症であり,臨床的には慢性限局性の皮膚病変を生ずる場合が大部分である。本症は世界各地に発生しているが,その地理的分布は平等ではなく,南阿,中南米において多発あるいは蔓延しており,現在でもなおその傾向がある。本邦国内における症例は,第2次大戦後急増しており,今日ではもはや稀有な疾患とはいいがたいが,国内における地理的分布ははなはだしく不平等のようであり,福代8)(1961年)によれば,国内報告例110例中の96例(87%)が関東地方に偏在し,東海地方2例,その他は関西以西で12例となつている。
山陽地方からは当教室の佐藤3)(1931年),和田4)(1944年),野原ら5)(1961年)の計3例の報告があるが,山陰および四国地方からは,未だまつたく報告されていないようである。
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