Japanese
English
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泌尿器科領域のレ線撮影時に於ける腸内ガス排除に対するガスコン錠の効果
THE CLINICAL APPLICATION OF GASCON-TAB.IN UROLOGY
佐藤 威
1
Takesi SATO
1
1福岡県済生会八幡病院
1Department of Urology, Saiseikai Yawata Hospital
pp.263-267
発行日 1963年3月1日
Published Date 1963/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203469
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I.はしがき
最近,泌尿器外科の進歩と共に,色々の疾患の診断に際して,各種のレ線撮影法が行なわれる様になつてきた。しかるに臨床診断上これらのレ線写真読影にあたり,屡々その判定の障害となる腸内ガスの排除に関しては,以前から好んで用いられた方法は,種々の緩下剤の投与,獣炭末による吸着,又は浣腸によるガスの除去等であつた。しかしこれらの方法によつても充分な効果は得られず特に泌尿器科領域では,きわめて小なる尿管結石や,初期の腎結核の腎杯の病変等の確診にあたつて臨床医家として屡々困難を感じる事があつた。この意味から私は今度著明な消泡効果を有するシリコーンの製剤dimethyl polysiloxane (ガスコン錠)の提供を橘生薬品工業株式会社より受け,これを泌尿器科領域のレ線撮影時に利用し,腸内ガス排除に良好な結果を得たので,その成績の大要を検討し報告したいと思う。
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