Japanese
English
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Lichen Myxedematosus(Mucinosis Papulosa)—手掌紅斑及び肝硬変様障害を伴う1例について
A CASE OF LICHEN MYXEDEMATOSUS (MUCINOSIS PAPULOSA): ASSOCIATED WITH ERYTHEMA OF THE PALMS AND DYSFUNCTION OF THE LIVER COMPATIBLE WITH HEPATIC CIRRHOSIS
浜口 次生
1
,
今中 千秋
1
,
斉藤 俊哲
1
,
石淵 雅史
1
Tsuguo HAMAGUCHI
1
,
Senshu IMANAKA
1
,
Tosiaki SAITO
1
,
Masasi ISIBUCHI
1
1三重県立大学医学部皮膚科泌尿器科教室
1Department of Dermatology and Urology, Mie Prefect. Univ
pp.53-55
発行日 1962年1月1日
Published Date 1962/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491203206
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I.緒言
ムチンが皮膚に沈着することによつて丘疹,結節,あるいは局面を形成する特異の疾患はDalton & Seidell1)の詳細な報告,またMontgomery & Underwoodら2)3)の分類整理以来,ますます多くの症例報告に接するようになつた。Dalton & Seidellによれば,Daltonが最初に津目し発表したのは1941年であるが,1935年に甲状腺疾患の証明されない限局型をすでにNeumannがLichenmyxedematosusとして発表している。Lorinczは1951年Lichen fibromucinoidosisという名称を用い,結合織増殖の著しいもののあることを示している。Dalton & Seidellは1953年Papularmucinosisという名称を提唱し,一般の支持を得ているようである。
以上のような名称のもとに扱われる疾患は甲状腺機能障害の立証されないものであつて,この疾患の病因はムチンの由来,膠原形成との関連などにからんで極めて複雑でほとんど不明というほかはない。
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