Japanese
English
原著
Lichen Myxedematosusの1例
A Case of Lichen Myxedematosus
松尾 忍
1
,
岸山 和敬
1
,
水元 俊裕
1
,
大河原 章
1
,
中根 幸雄
Shinobu MATSUO
1
,
Kazunori KISHIYAMA
1
,
Toshihiro MIZUMOTO
1
,
Akira OHKAWARA
1
,
Yukio NAKANE
1旭川医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Asahikawa Medical College
pp.131-135
発行日 1983年2月1日
Published Date 1983/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202786
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53歳,女性.約1年前より左手関節伸側に自覚症状のない黄白色蝋様光沢を有する丘疹が出現し,顔面,耳介,両上肢に拡大.丘疹は顔面,耳介では集簇し,両上肢では散在性にみられた.臨床検査成績では,甲状腺機能,肝機能に異常はみられず,血清蛋白分画でM蛋白が認められ,免疫電気泳動法にてlambda型IgGと判明した.骨髄像では形質細胞の軽度増加がみられ,皮疹増悪時には骨髄形質細胞がさらに増加し,軽度異型性も認められた.螢光抗体法では,病変部には免疫グロブリンの沈着は認められず,骨髄組織の直接螢光抗体法では抗lambda型L鎖血清に陽性を示す細胞が多数認められた.治療としてはステロイド外用剤は無効で,ステロイドの内服により皮疹の著明な改善をみた.
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