Japanese
English
今月の小外科・6
癤(疔)及び癰
Furuncle and Carbuncle
大槻 菊男
1
Kikuo OTSUKI
1
1東京大學
1Tokyo Univ.
pp.365-366
発行日 1950年7月20日
Published Date 1950/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200674
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- Abstract 文献概要
毛嚢,皮脂腺,時に汗腺から起る皮膚の急性化膿性炎症である. 單一の腺に起るのを癤と云い,隣りあう多数の腺に群がり起る時に癰と云う. 起炎菌は葡萄状球菌で稀に連鎖状球菌である. 起炎菌がこれ等の腺内に侵入しておこるのだが,この侵入は器械的刺戟をうけ易いところ,即ち摩擦をうけ易いところに起り易い. 例えば項部,顏面,脊部,臀部などが好発部位である.
これ等の体部は汚れ易いところであるから細菌も多く存在する. 種々な原因で衰弱してる時,又は糖尿病患者等細菌感染に対する抵抗力の減弱してる時は殊に起り易い. かゝる人には散在性に多数に相次て生ずる傾きがある. これを癤瘡症(Furucunlosis)と云う.
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