Japanese
English
特集 婦人の皮膚泌尿器科疾患
妊娠と皮膚病変
SKIN CHANGES SEEN IN RREGNANT WOMEN.
安田 利顕
1
,
勝又 昇一
1
,
西脇 寄一
1
T. YASUDA
1
,
S. KATUMATA
1
,
K. NISHIWAKI
1
1関東逓信病院皮膚科
1Dept. of Dermatology, Kantoteishin Hospital.
pp.955-962
発行日 1959年10月1日
Published Date 1959/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202644
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妊娠に伴つて諸種の皮膚病変が認められることについては,先に述べた1)。そのうちには妊娠性痒疹,あるいは疱疹の如く,妊娠中に初発して,分娩と共に消失するが,それにつづく妊娠において,常に,あるいは間欠的に発症を繰返してくるものがある。他方,妊娠に伴つて,既存の病変の軽快,あるいは消失をみることがある。これらは分娩後1,2ヵ月以内に再発してくることが少くない。そうして,かかる現象に対しては,妊娠の経過に伴つてみられるホルモンの消長,殊に,その際に増加してくるホルモンがこれに関与していると考えられる。この観点に立つて,治療としては,このホルモン剤を投与すると,軽快してくることが少くない2)3)。他方,妊娠に伴つて増悪してくるものもみられるところから,Hollander並びにVogel (1945)4)は,両者の関係を次の如く分けている。
1)妊娠に伴つて発生する皮膚病変
2)妊娠によつて好転する皮膚病変
3)妊娠によつて増悪する皮膚病変
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