Japanese
English
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Co-Deltra,Co-Hydeltra錠の皮膚科的応用—特に胃液酸度に及ぼす影響について
EVALUATION OF THERAPEUTIC EFFECT OF CO-DELTRA AND CO-HYDELTRA IN SOME SKIN DISEASES-ITS PREVENTING EFFECT ON GASTROINTESTINAL DISTURBANCES
小堀 辰治
1
,
石原 勝
1
,
鳴海 淳郎
1
Tatsuji Kobori
1
,
Masaru Ishihara
1
,
Atsuo Narumi
1
1東京逓信病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Teishin Hospital
pp.630-637
発行日 1958年6月1日
Published Date 1958/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202285
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KendallによるCortisoneの発見(1937)以来副腎皮質ホルモン剤の研究は治療面に長足の進歩をもたらし,1954〜1956年の間に5種の11-17-OxygenatedSteroidが合成されたが,その中,今日最も広く用いられているのはHerzog et al(1954)による"Prednisone及びPrednisoloneである。之等はCortisone,Hydrocortisoneと極めて類似の化学構造を有し僅かにA環に於ける1番目と2番目の炭素の間が二重結合となつているにすぎない。(第1図)がBunim,Pechet & Bollet2)更にDordick & Giuck3)はリウマチ様関節炎患者についての臨床検査によりこの両ホルモンがMineralcorticoid作用はCortisoneと同程度であるが,抗炎症作用,抗リウマチ作用がその3〜5倍の強さを有し,従つて抗炎症,抗リウマチの目的で使用するとCortisone量の1/3〜1/5で十分であり,この量では電解質代謝に及ぼす影響即ちNa,水分の貯溜或はKの喪失による副作用発現の頻度は著しく低下し,臨床使用上極めて有益であることを強調した。
わが国でも新延4)によつてこの新合成副腎皮質ホルモンがまず紹介され,沖中等5)徳山等6)皮膚科領域では加納等7),山本等8),特に小堀等9)によつて詳細に本剤が追試されその効果が確認されている。
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