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皮泌科領域に於けるベレルガル(三共)の効果
CLINICAL NOTE OF BELLERGAL IN DERMATO-UROLOGY
宇都宮 貞俊
1
,
谷 徹郎
1
,
清水 庸久
1
S. Utsunomiya
1
,
T. Tani
1
,
Y. Shimizu
1
1徳島大学医学部皮泌科教室
1Dept. of Dermato-Urology, School of Medicine, Tokushima University
pp.493-500
発行日 1958年5月1日
Published Date 1958/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491202259
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Cannonの交感神経によるhomeostasisの成立,Selyeのalarm reactionに対する交感神経の関与,Reilly現象への自律神経の関与などは明らかに病因ないし病態と自律神経系との関連性を物語るものである。皮膚疾患,なかんずく内因性皮膚疾患においても同様に,その発症に自律神経系が密接に関係することは当然予測されるところである。森教授が素質に内分泌系統,自律神経中枢及び神経,物質代謝系統からなる基本生体と,これに対する内分泌環境及び物質代謝環境の関連を考え,荒川教授が皮膚疾患の素因の一つとして自律神経系の失調を挙げられた所以もここにある。この両者の関連には,①自律神経不安定状態(Vegetative Stigmatie-rung)が主因となる皮膚病変,②皮膚病変から二次的に惹起された自律神経不安定状態,③同一原因に由来するordinateの皮膚病変と自律神経不安定状態,の3つの場合が考えられるが,いづれにしても自律神経系の安定化は内的環境を調整して治療効果を助長し,治療期間を矩縮するであろうことは疑うべくもない。この意味では泌尿器疾患も決して論外ではない。
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