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Monobenzylether of hydroquinoneによる皮膚色素沈着症の治療
吉田 良夫
1
1東北大学医学部皮膚科教室
pp.675-677
発行日 1956年10月1日
Published Date 1956/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201777
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Monobenzylether bf hydroquinone (以下M.B.E.H.と略)の皮膚色素形成問題えの登場はOliverらの報告に始り,その治療面えの応用はLerner, Fitzpatrickにによつて広く紹介された。本邦に於ても片岡,幹,大森,籏野,権藤,馬場・児玉によつて追試報告され,又第53回以降の日本皮膚科学会並びに各地方会に於て繰返し論議されている。我教室に於てもこの治療法を追試中であつたが,本邦人に於ける成績は白人に於けるそれと必ずしも一致せざる如く,その成績批判にはなお検索の要ありとの見解に立つていた。然るに最近M.B.E.H使用によつて発生したと思われる高度の白斑症の2例を経験し,本治療が専門家の慎重な指導下に於てのみ行わるべきことを痛感したので,ここにこれを報告し,本剤の乱用に対し警告を発したい。
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