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結節性動脈周囲炎の2例
野波 英一郎
1
,
立原 義夫
1
1東京逓信病院皮膚科
pp.368-373
発行日 1956年6月1日
Published Date 1956/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201698
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緒言
結節性動脈周囲炎は全身小動脈の炎症性退行性変化を主徴とする疾患で,Kussmaul-Maier1)によつて始めて此の名の下に報告せられた。以来,Gruber, Lindberg2),Arkin3),Ketron-Bernstein4)Zeek5)等の詳細な綜説があり殊にLindberg2)Ketron-Bernstein4),Slinger-Strack6)等によつてその皮膚症状が記載せられている。本症は重篤にして予後不良な疾患であるが,その特殊型としてLindberg2)の報告した皮膚症状のみを呈し,経過慢性,予後良好な病型のあることが知られている。
我々は本症の皮膚症状のみを有する1例とこれに全身症状を伴う1例とを観察し,両者にCor-tisone療法を行つて良効を得たので報告する。
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