皮膚科図譜・58・59
Klippel-Weber氏病の動脈撮影像/ウエバー・クリスチヤン病
加納 魁一郎
1
,
加藤 正
1
,
筧 秀夫
1
1名古屋大学医学部皮膚科教室
pp.89-90
発行日 1956年2月1日
Published Date 1956/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201608
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解説
患者は8歳男子で,5歳頃より右腕の湖紅・肥大に気付いたものである。両前腕を比較して,明らかに右腕の肥大が分るが,測尺によつても,長さ及び太さに夫々0.5cm及び2cmの差違が認められた。表在性の血管母斑は右腕全般に見られるが,特に伸側に密の様である。
本症の成因に関しては多数の説が行われているが,数年来吾々は諸般の事実に徴して,Lewisの所謂先天性動・静脈瘻説に左袒して来たものである。その一証左として,先に本疾患の動脈撮影を行い,本誌9巻5号に記載したが,此の写真はその追加例である。矢印の部位が動静脈瘻の在ると思おれる個所である。
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