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腎皮下損傷と誤診せる右腎盂乳嘴腫の1例
宮川 忠弘
1
1東青病院外科
pp.63-67
発行日 1956年1月1日
Published Date 1956/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201602
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腎盂乳嘴腫の報告は腎実質腫瘍のそれに比して遙かに少いが近時泌尿器科学的診断法の進歩により術前確診される様になり,其報告も次第に数を加うるに至つた。昭和11年私は東北大杉村外科教室に於いて本症の1例を報告したが,其の際蒐めた本邦報告例は僅か十数例に過ぎなかつた。然るに昭和26年志田,駒瀬氏等は腎盂腫瘍92例を蒐めているが,その中腎盂乳嘴腫は56例を占めている。私は最近腎皮下損傷の診断の下に腎別出術を施行し,腎盂乳嘴腫なりし1例を経験したので茲に報告する。
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